小さなおもちゃ箱に詰まれたあれこれが
音をたてて崩れた
世界が回りだした
歩き方も覚えた
行く先もなんとなく
ブリキの姿をしてそれなりに紛れていた
なんだかんだ言ったって
長いものに巻かれちゃって
気が付けば壁が前方を塞いじゃっている
善くも悪くも僕たちは
広い世界を捨てたんだ
壁がまた音もなく箱になる
汚れたネジを回して
歩く姿が今の僕で
いつか崩れた
あれこれ探して
空のおもちゃ箱に残された一つだけ
ブリキの姿をして
懲りずに歩き始めた
なんだかんだ言ったって
孤独を嫌って群れようと
何気ない顔で近づいて収まちゃっている
無意識にかいた冷や汗で
そのうちネジも錆びちゃって
ぎこちない音でお得意の箱を作る
壊れたネジ空回り
歩き方さえ忘れて
邪魔だと気付いた箱を
壊して
光るネジを回して
歩く姿が今の僕で
いつか崩れた
あれこれ探して