ひび割れた大地に 赤い砂礫が舞う
不似合いなほどの 青空が綺麗
私は高らかに 唄を歌って
雨の訪れを 待ち続ける
井戸はからからで 小石しか出ない
私が生まれた日に 植えたヤシも枯れ
天窓の花も もうすぐ萎れそう
私の涙では 水がたりない
太陽よ アポロの灯よ
あなたの接吻は要らない
風雲よ雨を連れて
手のひらへ降り注げ
太陽よ アポロの灯よ
日暮れ前に消え去れ
風雲よ雨を連れて
この体へと注げ
乾いた唇 砂の味がした
焼けつく 喉の痛みにはもうなれた
何度も歌って 何度でも祈ろう
何度も絶望に苛まれたとしても
「あの泉はもう枯れたずいぶん前に」
「だがワインだったらまだ十二分さ』
酒場の男らは 濁った目をして
天の川の下で バッカスと踊る
人々の心は今にも萎れそう
私の唄だけでは 力が足りない？
星月よ デネブの灯よ
あなたの抱擁は要らない
いかずちよ雨と共に
手のひらへ降り注げ
星月よ デネブの灯よ
夜明け前に消え去れ
いかずちよ雨と共に
この体へと注げ
