地下鉄の階段を一人で歩いている
深夜喫茶の疲れを吐き出している
身も知らぬチンピラに殴られた頬と
昨日の君のさよならが妙に痛い
どうしようもない やるせなさと
自分自身への愚かさだけが
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ
冷たいアスファルトに響く靴音
誰かこの僕をひろってくれないか
何時間もこうして秋風にさされながら
それでも君の愛を欲しがっている
どうしようもない 淋しさと
君自身への想いやりのなさが
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ
暗闇の中で横たわる歪んだ微笑と
酔いつぶれた酒臭い俺の影
明日からのやさしさを失くしたおいぼれた犬
行くあてなく星くずを数えている
どうしようもないけだるさと
すきっ腹にささった君の涙が
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ
他愛ない嘘をつく子供になりたい
君の唇からもれる唄になりたい
君の髪をなでる風になりたい
今日の夜明けは みたくない
どうしようもないはがゆさと
やがておとずれる白い朝が
カラカラ笑ってる
さよならなんて したくないんだ
