TEKST PIOSENKI 月が吠えるW WYKONANIU 長渕剛
月が垂直に立ち上がってる
閉ざされた鉄格子の小窓の向こう
低い屋根瓦から物悲しく
上弦の月が吠えている
一日四十本のタバコの煙で
砕けきしむ私の肋骨が折れるほど
薄い胸板を思いきりふくらまし
冷酷な世間の風を吐き捨てた
おう! おう! と私が泣くから
おう! おう! と月が吠える
叱る母もなく怒鳴る父もなく
帰る家も壊れ沈む時
最後の残るものは悲鳴じゃない
弱き者たちへの瞳(まなざし)が在る
さぞかし辛かったあの人間(ひと)たちと
お猪口一杯分もの塩っ辛い涙を
私の命と貴方の命で酌み交わせば
五臓六腑に優しさがしみる
おう! おう! と私が泣くから
おう! おう! と月が吠える
どうか愛しき人間(ひと)よ、ご無事でいて下さい
どうか恨まず憎まず悪びれず
雲行きを明日に賭けて私は行きます
弱き者たちへの瞳(まなざし)在る場所へ
おう! おう! と私が泣くから
おう! おう! と月が吠える
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